お気に入りのぬいぐるみで思わぬ悲劇(続編)

小4になると、新しい担任にはそのぬいぐるみの事で咎められる事は何が何でも避けようと思い、時と場所をわきまえる事に本腰を入れる事にした。といっても、どういう時にダメでどういう時にいいのかを教えてもらった事がないので最初は困った。仕方ないので自分の判断だけで時と場所をわきまえる事にした。図工の授業で絵に描き加えない事はもちろん、作文や日記にも登場させない事ぐらいしか考えつかなかった。でも、その甲斐あってか新しい担任にはそのぬいぐるみの事で咎められる事は避ける事ができた。しかし!クラスメートはしつこかった。休み時間に自由帳にそのぬいぐるみを描いてると「また〇〇描いてるの!?」って嫌そうに言ってきた事がよくあった。新しい担任がそのぬいぐるみの事で私を咎めなかったのは、私ががんばって時と場所をわきまえる努力したからなのに、クラスメートは新しい担任がそのぬいぐるみの事で私を咎めないのは新しい担任は私を甘やかしてると思ってたみたい。そして、高学年になると当時の担任は私がそのぬいぐるみを好きでいる事を受け入れてくれてた。それで私は休み時間は安心して自由帳にそのぬいぐるみを描くようになった。でも、卒業が近くなると友達だと思ってた子がいきなり自由帳やメモ帳を取り上げて「〇〇を描くのをやめるって約束しないと返さない!!」といって脅迫してきた。しかも、その自由帳やメモ帳に勝手に落書きまでしたから、そのぬいぐるみを描くのをやめるしかなくなってしまった。「先生や親に言えばよかったじゃないか」と言われるかもしれないけど、私が子供だった時は「何年生になったら、何歳になったらあれを卒業してこれも卒業して…」という時代だった。アニメや漫画を好きでいても許されるのは小学生までとか、アイドルを好きでいても許されるのは10代までとかいう嫌な時代だった。だから、小6の終わり頃じゃ、ぬいぐるみを卒業する事を強要されても仕方ないと思って先生や親に相談する勇気は持てなかった。でも、小学校卒業を待たずにそのぬいぐるみを卒業する事を強要されるのはやっぱり辛かったな。卒業するタイミングは自分なりの考えもあったからね。小学校卒業しても春休みいっぱいまでOKとして、中学に入学してから卒業しようと考えてたんだけどね…。